出張の多いサラリーマンや旅行好きの人たちにとって、ありかたいのは全国に支店網を持つ銀行、全国にATM網を持つ銀行です。出張や旅行には比較的まとまったお金を持っていくことが多いのですが、現金で持っていくと紛失したり、盗難に遭ったりする恐れがあるため、キャッシュカードなどを持っていく人が大半です。ところが、小さい地方都市では、大手銀行の支店がないところも少なくありません。どんな小さな都市でも見かけるのは郵便局(ゆうちょ銀行)やコンビニです。日本で最も数多くの店舗とATMを持つのは、言うまでもなくゆうちょ銀行です。ゆうちょ銀行は2009年9月末現在、全国に2万4123の店舗(うち郵便局1万9994、簡易郵便局3895、出張所222、本支店12)と、2万6146台のATMを持っています。ATMの設置台数で、それに次ぐのがセブン銀行の約1万4000台です。しかも、セブン銀行は年中無休で24時間営業しています。ということは、出張の多いサラリーマンや旅行好きの人たちにとって便利な銀行は、ゆうちょ銀行とセブン銀行ということになります。それに準じるのは、これらの銀行と提携していて、これらの銀行のATMを無料、あるいは安い手数料で自由に使える銀行(例えば、ソニー銀行や住信SBIネット銀行など)です。
ニューヨークでは、連邦準備銀行はドルの決済をニューヨーク時間の真夜中から行います。連邦準備銀行で行う決済を示しています。同じく日銀ネットは東京における日本銀行で行う決済を示します。ニューヨーク現地時間の午前一時ごろから午前七時ごろまで連邦準備銀行は決済を行います。この結果、東京の午後三時ごろには円とドルの同時決済が行えるのです。ヨーロッパでのユーロ決済は、TARGETというシステムを使って行われますが、このシステムもヨーロッパの午前七時には開始して、東京の時間と合わせます。もしB銀行がCLS銀行に対してドルの支払ができない場合には、CLS銀行はA銀行から受け取った円をB銀行の口座に振り替えません。
垣根は、全国銀行のなかでも普通銀行と信託銀行とのあいだ、都市銀行と地方銀行のあいだなどこまかく存在しています。各金融機関には垣根を守らせることが、日銀を中心とする金融を効率的に動かすことになるとして、そういう方式(「護送船団方式」というニックネームもあります)をとってきたのでしたが、ここにきて(1985年以降)考え方が変わりつつあります。垣根をとり払うとか低くするとかして、業務の乗り入れができるようにする方向に向かっています。このこと、つまり業務内容の規制を緩めることが、金融の自由化の第1の意味です。第2は、金利の自由化。85年10月から10億円以上の大口定期預金の金利が自由化され、87年10月からはその第5弾としてMMC(市場金利連動型預金)の最低預け入れ金額が千万円の線に引き下げられました。